明日(日付け変わってもう今日だ!)はウインク愛知でセミナー「うつ病から身を護る」。
ここ近年も相変わらず増加傾向のうつ、先々のことを考えれば、貴重な労働者をうつで失うことは、企業にとっても多大な損失になるのだが、まだそれに対して組織全体で対策を講じようという意識付けが不十分だ。未だにそれは個人の問題だと思っている経営者が多いのは、非常に嘆かわしい。本格的に事態が悪化しないと問題意識を持ってはもらえないのかと、憤りを感じる。そうなる前に手を打ちたいと思う私たちの試みは理解してもらえないのだろうか?
うつに関してはまちサポでも扱っているが、このセミナーではより詳しく、うつの脳内で何が起きているか、その予防と支援についてお話する。うつは「こころの持ちよう」ではなく、脳の機能障害だということを、まずは正しく理解する必要がある。医療機関も精神科や心療内科だけでなく、脳神経外科にかかって早期に寛解(精神疾患の多くは治癒と言わず、再発率の高さから寛解という言葉を使う)したケースもある。診断についても、最近では問診などの主訴だけでなく「光トポグラフィー」という他覚的診断方法もあり、うつに似た他の疾患との区別ができると言われている。治療方法も多岐に渡る。
うつの治療の難しさは、その高い再発率にもあり、およそ6割程度と言われる。再発率の高さは他の精神疾患にも言えることだ。寛解した後も、適切なストレスマネジメントや、疲労を溜めないこと、環境改善が非常に重要となる。だから当事者だけの問題にせず、その環境となる企業や、家族など周囲の人にも正しく学んで欲しい。
二十余年に渡ってうつの患者さんの心理療法にも当たってきた。適切なケアとソーシャルサポートで、長病みの患者さんでも改善例は多い。諦めず伝えていく努力を続けたい。
落合美沙
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