表現活動も心理教育も、私たちの思いは一つ、「全てのいのちを慈しむ」というテーマに尽きる。
人がそれぞれの命を、伸びやかに幸福の裡に全うし、他者と愛をもって繋がり、自然と融和して生きること。
より良い親子関係、パートナーシップ、地域での関わり、また労働の場を健やかに生き生きと過ごし、社会の中で誰もが必要とされ、臆することなく自己表現できること。等身大の自分をよく理解し、愛すること。
アート表現、コミュニケーション、自然の産物であるからだの声を聴くボディワーク、気候風土に合った暮らし方を変える自然療法。これまで取り組んできた全ての営みは一線上にあり、これらは多くの社会問題の解決に繋がると信じている。
私自身もこれらの営みで命を救われた。過酷な子ども時代にはこんな日が訪れると想像もできなかったくらい、今は幸せに生きている。
学ぶことは人生を変える!ひいては社会を変える!私は生涯、表現者であると同時に、教育者でありたい。
私が教育に携わるのは二つの理由がある。
一つは、私が仮に10人のクライエントを持つとしたら、10人の援助しかできない。しかし10人のセラピストを育て、その人たちが各々10人のクライエントを持てば、100人の援助ができる。
もう一つは、困ったことが起こる度にセラピストの援助を求めるのではなく、クライエントが自分で問題解決できるよう、その道具、あるいは金型そのもの、つまり生き方や考え方をまるごと手渡したいと考えるからだ。だから個別相談に訪れる方も、ある程度個別のデリケートな問題が落ち着いてきた頃には、講座やワークショップを通して集団の中で学んで頂いていて、それが大きな効果を生んでいる。
そうして幸せになった一人が、次の誰かに手を貸す。一人が変われば、必ず他の誰かに波及する。それが一人、また一人と増えれば、この社会はもっと良くなる。
「まず、私が幸せになる!次は隣の誰かを」それが協会の、またまちサポのスローガンだ。自分が変わることで隣の誰かにもその影響が及ぶ。そんな風に幸せの連鎖が続いていくことを願っている。
落合美沙
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