サロンからのギフト

私は自分がカウンセラーに向いているとは今もって思っていない。何度もやめようと思いながら、それでも２０年の歳月を傾けた。それは、クライエントと共に苦しみ格闘しているうちにたまさか訪れる、ダイヤモンドの輝きをクライエントの中に共に見出す瞬間、深い気づきに心震わせる、日常ではあり得ない感動に出会えるからだ。私が真実クライエントを信頼し切れた時に、言葉では表現できないエネルギー交換があり、その刹那にクライエントが見事な化学変化を起こす。頭で、言葉でわかるのではなく、「肚に落ちる」と行動が変わる。深いところの人生観が変わる。何よりもそのことを、生徒さんに伝えたかった。それをまっすぐに素直に受け止め、真摯に学んで下さった生徒さんには、感謝以外に言葉が見つからない。

カウンセラーの適性は、言葉で教えたら手に入るようなものではない。その人の人生に対する姿勢そのものが問われる。このクラスでもまた素晴らしい資質を持つ方々と出会えた幸せを噛み締める。

明日は東京からお越しの方がすぐ帰ってしまわれるので、今日は１日早い打ち上げ。近所のイタリアンでお互いの学びを労う。池下サロンでの最後の仕事は、多くの人と共に時間を過ごしたサロンからのギフトのような、最高の仕事になった。

明日は最終日、各章の締めくくり。大切に時間を過ごして別れを惜しむ。ここを出られた皆さんに、最大級の幸せが訪れることを、心から祈る。