レイちゃんの産後ケアを、我が家ですることにした動機。
様々な事情から、産後に実家を頼れないお母さんは沢山いる。産後の無理は長期に渡ってお母さんの体調、おっぱいの出や赤ちゃんをお世話するメンタルにも影響する。後々までの親子関係を良くするためにも、産後のお母さんが孤独にならず、十分休養するためのサポートは重要だ。
かつての日本では、他人が家の中で一緒に暮らすことは普通だった。商家の奉公人、居候、食客、書生、旅人に宿を貸すことも珍しくはなかった。戦後、西洋的個人主義が広がる中で、心を病む人は増えていったのではなかろうか?人と人とが肩寄せ合って、当たり前に困ったら誰かの助けを借りられる、温かい日本の庶民の生き方を社会に取り戻すことが、協会の理念だ。
そこでまず、それを提唱する自らが、他人と一緒に暮らしてみようと思った。生活を共にすれば、親しい仲でもいろいろな問題は起こるかも知れないが、面倒や煩わしさを避けたら、人生の醍醐味は味わえないように思う。きっと本当の幸せってものは、煩わしさの中にしかないんじゃないか?
レイちゃんと赤ちゃん、そのご主人様まで、家族の中に入れて、共に大変さも喜びも分かち合う。まだ入院中で本格的にはこれからというところだけれど、もう既に一緒にごはんを食べたり、お風呂を使ったり、楽しくて楽しくて仕方がない。これから赤ちゃんの夜泣きに付き合えば眠れない夜もあるだろう。今想像できないことも起こるかも知れない。でも、仮初めとは言え大家族の味は、核家族の我が家ではこんなことでもなければ経験できない。
「遠くの親戚より近くの他人」と昔から言ったものだ。ご近所、知り合い同士、仕事仲間、人的資源をフルに活用して、困った時にはみんなで助け合ったら、これから経済ゼロ成長の貧しい日本になっても、私たちはきっと、今よりもっと幸せに暮らしていける。
落合美沙
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