歌を再開して思うこと。
五十路に至って、あー、まだまだだ、失敗しちゃったなあ、全然できない、と思うようなことに足を突っ込める、この自分の馬鹿さ加減が結構好きだ。何事もきちんと大人しくやれる人間じゃないから、この先また各所からさんざん叱られながらやっていくことだろう。
朗読や舞台パフォーマンス、イベント系は自分でプロデュースその他ほぼ全てやってきたが、ジャズに関しては10年以上歌っていても、諸々の約束事や段取りその他、師匠や周りの方々に恵まれ?いや、甘やかされて歌って来られたので、いろいろできないこともまだそのままだ。もう片手間にしない、言い訳しない、と決めた。いっぺんずつコテンパンに叱られて、ヒィヒィ言いながら、課題に取り組んで行く。
一つ仕事の上では、プロと言われる道は極めた自負がある。スーパーバイザーと呼ばれるまでのキャリアも積んだ。スクールも協会も設立した。長年勉強や仕事絡み以外では旅行にも行かず、人気のプレイスポットや豪華なレストランなんか行ったこともなければ興味もない。盆暮れの人が遊んでいる時も、寸暇を惜しんで勉強してきたし働き続けて、ここまでに20年余りの歳月をかけた。もうそこだけに動かずにおれば、自尊心も立場も保たれるのだろう。もちろん、それはやめるつもりはないし、社会貢献事業を掲げて各所からのご支援を得ている以上、絶対にやめる訳にはいかない。これも私の重大な人生の決断であり、一生の仕事だ。
でも、私は死ぬまで大馬鹿者でありたい。「沈香も焚かず、屁もこかず」体裁よく上手に生きる人生なんかいらない。どのみち若い頃から「それは難しい」「無理だ」「やっちゃいかん」と言われることしかして来なかった。できないことがある分だけ、まだ私は変わり続ける可能性がある。怪我をする度に古い皮を脱ぎ捨てる。蛇のように、死ぬまで脱皮を繰り返して生きてゆきたい。
落合美沙
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