まちサポ水曜日クラス、2日目。
カール・ロジャーズの「カウンセリングの三つの必要十分条件…自己一致・無条件の肯定的関心・共感的理解」と「積極的傾聴」。私がかれこれ数百回教えてきた内容だが、何度教えても難しい。これはカウンセリングの技法ではなく、態度条件、謂わば哲学だ。
プロのカウンセラーを目指す人に向けてなら、難しいけれど一生の努力目標として取り組むべき、と厳しいことも言えるのだが、ボランティア、身の周りの人の役に立つため、今回のようにレディーフォーのリターンとして会社からの勧めで来られた方に、同じ内容を我が事として実感を持って理解して頂くのは至難の業だ。
ここが基本中の基本であり、カウンセリングの真髄なので、教えない訳にはいかない。傾聴トレーニング以外にも、体を通した学びにするためにはどうしたら良いのか、本当に悩ましい。
それでもご参加の皆様、わからないなりに、目の前の話し手に、懸命に寄り添おうとして下さった。その努力こそが目指す必要十分条件に叶うのだ。
2コマ目のコミュニケーションのワーク「街を作る」では、全員が情報を出し合って役割を果たし、生き生きと楽し気に進行した。1コマ目の理屈っぽい講義では、初めて聞く話に目を白黒させておられた方が、グループワークでは進行役として目覚ましい活躍を見せて下さった。一見そうとは見えないリーダーシップの才能を垣間見て、驚きと尊敬の念に駆られた。実践の中でこそ本来の輝きを発見できる。ダイナミックで伸び代の大きいクラスだと実感した。
この頃疲れが出て気力減退気味の私の方に喝が入った。まちサポは、主催者である私たちにとっての、この上なく鍛えられる道場だ。協会の講師もデビュー戦としてここから巣立つ。社会貢献の意味だけでなく、私たちの成長のためにも、ライフワークとして行きたい。
落合美沙
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