赤ちゃんのご機嫌が近頃良くなくて夜も寝てくれない。レイちゃん、睡眠不足ピークでふらふらなので、私がベビーカーを引いてお散歩に出ている間に少しお昼寝してもらった。
マンションの隣の住人にも赤ちゃんがいる。廊下で会って「お孫さんですよねー、可愛いわあ〜」と言われ、「いや、親戚の子でして…」(ややこしいので外部にはそういうことにしてある)。そりゃ私の赤ちゃんとは言われんわな。この年で産んだら本物のオバケだ。
レイちゃんが調べたところ、赤ちゃんがやたらご機嫌悪い時は、気圧や天候の変わりやすいせいもあるのだとか。自律神経の不安定から来ているそうだ。ほおう、私が頭痛になるのと同じなのか。赤ちゃんにも、自覚できないだけで稀に頭痛もあるらしい。
自分の子育てが終わってから、こうして赤ちゃんとのお付き合いが再び訪れるのは、なかなか新しい発見と学びが大きい。20年前の自分の時との違い、またうちは娘一人なので男の子と女の子の違いも初めて実感としてわかった。匂いも抱き心地も違う。今まで机上で学んだ発達心理学や、交流分析で言われている精神発達の仕組みも目の前で実証されている。
これも私の臨床家としての修行のうちなのか?人生経験は無駄なくできている。この試みが、何年か先の自分のキャリアに、また役立つ時が来るかも知れない。
ふと考える。私にも、かつて私のような援助者がいてくれたらどんなに助かっただろう。こんな人に傍にいて欲しかった、と思うような他者に、私は自分でなろうとしてきたのかも知れない。こんな人がいたらな、こんな場所があったらな、と思っても当時はそれがなかったから、ないなら自分で創っちゃおう、とやってきた。だから先人のいないことばかりで、私には殆どお手本もなければ、誰かのものを受け継ぐこともない。仲間は常にいたけれど、そういう意味では孤独だった。悩んでも誰にも解答を得られず、自分で知恵を絞るより他はなかった。それが良いことなのかどうかはわからないが、多くの援助者は、存外そんな動機を持っているのかも知れない。それが自己矛盾にならないためには、まず自分に対してこそ、自分自身が援助的に関わることが必要なのだろう。
落合美沙
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